「デニム」はフランス生まれ?「ジーンズ」はイタリア生まれ?それぞれの語源についてお話します!
デニムのルーツは【フランス】にあり!
ジーンズのルーツは【イタリア】にあり!
デニムもジーンズも、アメリカ発祥じゃないんだぜぇ〜。
デニムは、経糸がインディゴ染めされた織物生地です。
*デニムの定義と類似生地をご参照下さいね。
*なぜデニムは色落ちするのか?をご参照下さいね。
ジーンズは、デニム生地を使用したズボン(パンツ)です。
ここ大切なポイントですよ。
デニムのルーツは、南仏の街【ニーム】にあり!
「南仏のローマ」と謳われる歴史ある街ニーム。
円形闘技場のある古代ローマ帝国の遺産が残る街です。
17世紀、ニームは絹の織物業が盛んになります。総称して、Serge de Nimes(セルジュドゥニーム)と呼ばれていました。その後、綿織物へと遷移し、丈夫な生地が作られるようになります。18世紀には、イタリアのジェノバを中心とし、このセルジュドゥニーム(ニームの織物)が海外へ輸出されていきます。その中で、インディゴ染めされたセルジュドゥニームが、新大陸アメリカへ渡り、そして・・・・時を経て、19世紀に、あのリーバイ・ストラウス氏の手元に行き、遂にリーバイスが歴史の表舞台に現れます。
ニームの織物生地であるセルジュドゥニームが、デニムの語源と言われています。
ジーンズのルーツは、イタリア【ジェノバ】にあり!
ニームから織物生地がアメリカへ渡り、リーバイスが歴史に現れたから、ジーンズのルーツはアメリカでしょ!と思いますよね〜。
でもね!違うんです!
実は、ジーンズって、リーバイスが歴史に現れる前からありました。
今の定義は、ジーンズはデニム生地を使用したズボンとなっています。
このジーンズって、ジーンズって呼ばれる前は「ジェノイーズ」って名前でした。
このジェノイーズって、イタリアの貿易都市ジェノバの船乗り達が穿いていたズボンを総称してる言葉なんです!「ジェノバの人の◯◯」って意味です。
このジェノイーズが、訛ってジーンズとなったそうです。
ニームの織物生地は、ジェノバを中心に輸出されていましたよね。
いつから、デニムと後に呼ばれるセルジュドゥニームがあったのかは後に触れるとして・・・・少なくともリーバイスが歴史に現れる前から、ジェノバの船乗りは、その生地を使用した衣類を着用し、その生地を輸出していたと考えます。
だから、そのジェノバの船乗りを見た人は、彼らの衣類を称して、ジェノイーズと呼んだんだと思います。
実は・・・デニムの衣料品やジーンズは17世紀イタリアで存在していた!!
最近、デニムの衣料品とジーンズの歴史が明らかになりました。
北イタリアの無名画家が描いた17世紀の絵画が発見されました。
その絵画が・・・・・・・
(デニムのジャケットを着用しています。)
(デニムのボトムスを着用しています。)
庶民の生活を描いた絵画だそうです。
インディゴ染めされたセルジュドゥニームは、17世紀にはニームに存在し、イタリアまで浸透していた事がわかります。
現代と変わりないデニムスタイリングが既に17世紀にあったって事です!
これで時系列がハッキリしましたね。
新大陸アメリカにインディゴ染めされたセルジュドゥニームが渡った時には、ジェノバの船乗りは既にジーンズの原型なるズボンを着用していたんでしょうね!
と言う事は・・・・・・
ジーンズはデニム生地を使用したズボン
という定義は、リーバイスが歴史に現れる前から存在してたって事ですね!