大きいサイズの作業着をおしゃれに着る方法
ファッション雑誌やウェブのファッションコーディネートページで「いいな」と思ったコーディネイトをそのまま真似をしたのにあまり似合っていなかったという経験をした人は多いのではないかと思います。
自分もその経験が多くあります。
ファッションは洋服自体の組み合わせのほかに、体型や体格、顔付き、雰囲気などで大きく左右され、まったく同じコーディネイトなのに似合う人と似合わない人がどうしても現れてしまいます。
個人的なひがみも入っているのかもしれませんが、ファッション雑誌などのコーディネイトはどうしてもスマートな人や細身の人が基準になっているように感じます。
しかし、世の中の人が全員その体型でないことは言うまでもありません。
やっぱりガッチリした人、ゴツイ人も少なくありません。特にBMCのメイン顧客層は作業員なので、ガッチリした体格の人や大きいサイズの人も多くいます。
そこで、今回はガッチリした人や大きいサイズの人が比較的すっきりと見える着こなしについて考えてみたいと思います。
骨格診断から着こなしを考える
まず、使える理論としては最近流行りの骨格診断があります。
ストレート、ナチュラル、ウェーブの3つに体格を分類して診断する方法です。
このうち、ガッチリした体格の人はストレートに近いのではないかと思います。
ストレートの特徴は
・首が短い
・鎖骨が目立たない
・厚みのある身体
などと言う風になっています。
ちょうど、BMCでも骨格診断がウェブで受けられますのでこちらをどうぞ。
https://www.rakuten.ne.jp/gold/bmc-tokyo/event/skeletal-type/skeletal-type.html
実は自分も首が短く鎖骨が目立たない上に厚みがあるのでこのストレートタイプではないかと思います。
しかし、完全にストレートタイプの特徴が全部当てはまるわけではありません。人間の体型・体格の種類は多く、完全に3種類には分けられません。正確にいうと「どちらかというとストレートタイプ」という感じの人がほとんどなのではないかと思います。
骨格診断ストレートタイプの男性に似合うファッションは、厚手で丈夫な素材のアイテムを使った、シンプルで綺麗目なファッションが得意です。
とされていますので、目安として覚えていて損はないと思います。
BMCではSから5Lまでと幅広いサイズ展開がありますので、大きめのサイズを購入される方も多いでしょう。参考にして頂けましたら幸いです。
シルエットをトレンドに合わせて調整
しかし、これだけでは不十分です。
自分が取り入れているのは、洋服のシルエットによって作られる3つのラインです。
・Iライン
・Aライン
・Yライン(Vライン)
と洋服のシルエットにはこの3つのラインが存在します。Aラインは聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
まず、Iラインとは、上下ともにタイトなシルエットの服を組み合わせたものです。アルファベットの「I」みたいなスラっとしたシルエットになります。
少し前まで全盛だった、ピタピタのTシャツにスキニージーンズというのはこのIラインの代表的なシルエットです。
次にAラインです。これはトップスがタイトで、ボトムスがワイドシルエットな組み合わせで裾広がりの「A」みたいなラインになります。
今、これを作るとすると、少し前まで流行っていたタイトシルエットのTシャツとワイドパンツを組み合わせると簡単に作れます。
最後はYライン(Vライン)です。これはトップスがビッグシルエットで、ボトムスがタイトなラインです。
人によって呼び名がYとVと両方あります。
これを作るには、今流行りのビッグシルエットのトップスと、細身のパンツを合わせると出来上がります。
骨格診断とこの3ラインを組み合わせて考えると良いのではないかと思いますが、今回のお題である「大きいサイズの人」「ガッチリした人」に似あいやすいのは、AラインとYラインではないかと思います。
これは今流行りのワイドシルエットのアイテムを使えば簡単に作れます。
もう流行が過ぎたのと、ガッチリした人には似合わないのとで、お勧めできないのは上下ピチピチのIラインです。
あと、ストレートタイプは自分も含めて首の短い人が多いので、襟元が詰まったものよりは大きく開いている方が首が長く見えます。
丸首のTシャツよりはVネックやUネックなどのTシャツの方が似合いやすいでしょう。丸首を選ぶ場合はあまり首が詰まっていない物を選ぶとよいでしょう。
あとガッチリした人、大きいサイズの人に絶対に避けてもらいたいのは、
上下ともにワイドシルエット
という組み合わせです。
これは何故かというと、上半身がワイドシルエットですでに大きく見えるのに、下半身もワイドシルエットにすると、本当に「単に大きい人」になってしまいます。
ですから、ワイドなトップスのときは、ボトムスは細身のもの、とくに裾にかけて細くなっていく「テイパードシルエット」のパンツを選ぶと、スッキリと見えやすくなります。
テイパードシルエットのパンツを丈短め(くるぶし丈くらい)にして穿くとスッキリ見えます。長めの裾をダブつかせるのは、足が短く見えるのでお勧めできません。
今回は、自分も気を付けている部分を説明してみました。ご参考になれば幸いです。
ライター:南 充浩(みなみ みつひろ)
1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間20万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブログ( http://minamimitsuhiro.info/ )】