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デニムのロープ染色のってナニ!?(・_・;?

き、き、きれい・・・・・・・

これが、デニム生地の経糸(タテ糸)のインディゴ染めです。

インディゴの世界。デニムの世界。を感じる風景です・・・

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*合わせて読みたいBMC JOURNAL

1:ピュアインディゴって、天然じゃないんですよ。

2:なぜデニムは色落ちするのか?

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デニムの経糸(タテ糸)のインディゴ染めって、みんながイメージするデニム生地の糸を1本、1本染めるんじゃないんです!

経糸を重ね合わせて、極太のロープ状態にして、そのロープをインディゴ染めするんですヨ!

これが・・・デニムの世界でよく耳にする【ロープ染色】ってやつです。

このロープ染色って、デニムでしか聞かない染色方法です。

*経糸だけをインディゴ染めしないといけない

*1本、1本の糸をムラなく綺麗に染め上げないといけない

*生産効率を考えないといけない

というところから、このロープ染色が編み出されたとか・・・信じるか信じないかは、貴方次第です(笑)

 

 


ロープ染色の前に押さえておきたい!デニムの製造工程!


 

 

まずは、デニムができるまでの工程をサラッと見ましょう。

国内最強デニムメーカー カイハラ(株) さんのご協力を頂きました!

*カイハラ(株):http://www.kaihara-denim.com

 

今回のJOURNALは、工程2:整経 と 工程3:染色 ですので、下に抜粋します!

 

《整経》

紡績された糸、約600本を、約6,000ヤードの長さでロープ状に束ねます。次の染色工程で糸をムラなく染め上げるため、すべての糸を均一に巻き取ることが大切です。整経機には、数多くの工夫が凝らされており、一連の設備・機械は当社(カイハラ)が独自に開発したものです。

 

《染色》

デニムの表情を決定づける重要な工程が染色です。染色工程は備後絣の藍染で培ってきた経験と技術が最大限に生かされいる部門です。ロープ状に束ねられた原糸はインディゴ液の中を通過し、ローラーで絞られ、空気に触れることにより酸化し、藍色が発色します。それを何回も繰り返すことで、鮮やかなインディゴブルーに染め上がります。

 

整経っていう言葉は、経糸(タテ糸)を整えるって意味です。

紡績された糸、約600本を、約6,000ヤードの長さでロープ状に束ねます。とあるように、約600本の糸を絡まり合わないように、櫛でときながら均一に並ぶようにしてあげるんですよ、この工程で。それを約6,000ヤードの長さもの1本のロープにして行くんです。

*1ヤード=0.9144m

 

このロープが上手く作れなかったら、デニムの命である芯白(中白)という独特なものができなくなります。

 

繰り返しますが・・・・

このロープを作り、ロープ染色する事が、デニムをデニムとする為に最も重要なんです!

 

(御礼)カイハラ(株)さん、資料提供ありがとうございました。

 


ロープ染色を大公開!!!


 

 

ロープ染色って、経糸をロープ状の束にして、インディゴ染めをするって事ですよね。

繰り返して申し訳ないですが・・・デニムの経糸のインディゴ染めは、ロープ染色です。

 

では。ロープ染色を見ていきましょう。

 

ロープ染色する染色機は、こんな感じです(概略図)。

整経工程で、ロープ状にされた経糸は、「前処理」「染色」「後処理」「シリンダー乾燥」という順を経て、インディゴ染めされた経糸になっていきます。

 

*前処理:インディゴ染色を行う為の工程=インディゴが固着しやすいようにしてあげる

*染色:ロープ状の経糸をインディゴ染めする工程=何度も染色して濃度を調整したり、染めムラを軽減していく

*後処理:糸の周りについた不要なインディゴを落とす工程=洗い流します

*シリンダー乾燥:インディゴ染め後の濡れた経糸を乾かす工程=糸を乾かします

 

(画像参照:Pinterestより)

ロープは、こんな感じで、上に釣り上げられてから、各工程に入っていきます。一回の染色で、ロープは数本使われます。

 

(画像参照:Heddles  https://www.heddels.com/2015/05/workers-cotton-jeans-parts-iii-iv-dyeing-weaving/

前処理から染色へ入って行くシーンです。真っ白なロープが、インディゴ層に入っていますよね。真ん中の黄色のものが、酸化前のインディゴ染めの状態です。

 

(画像参照:Heddles  https://www.heddels.com/2015/05/workers-cotton-jeans-parts-iii-iv-dyeing-weaving/

上の染色機の概略図の半分より上の工程は、インディゴの酸化をさせる為の「エアリング」です。この高さや、スピードにより、インディゴの色の濃さや深さが変化してきます。デニムメーカーさんによっても、このエアリングは様々です。ここも大きなノウハウなんです!

 

(画像参照:Heddles  https://www.heddels.com/2015/05/workers-cotton-jeans-parts-iii-iv-dyeing-weaving/

う、美しい・・・・・・・

染色工程を進むと、写真の左手側から右手側のようにブルーのグラデーションが現れます。これがロープ染色におけるインディゴのグラデーションです。後処理直前では、すべてが同じインディゴの色になります。

 

ロープ染色って、綺麗ですよね〜(笑)

デニム好きな人間は、この染色工程に魅了されるんですよね。

 

ハマりそうでしょ?

ロープ染色の魅力に・・・・・・・

 

 


一回のロープ染色から、どれくらいのデニムができるの?


 

 

ここは、デニムメーカーやアパレルメーカーの人には、絶対に覚えて帰って欲しいところです(笑)

 

デニム生地の生産ミニマムに関係してくるのが、整経工程と染色工程です。

デニムの色をちょっと変えたいなぁーって思ってる人!これら工程を理解しないといけませんよ!!!マジで!!!!

経糸や色をオリジナルで作りたいっていう人は、多いと思います。企画者ならオリジナルデニムに憧れますよね。オリジナルデニムを作るって事は、生産ミニマムが必ず発生するんですよ!!!!

 

では。

1本、約600本の経糸を使い、長さ約6,000ヤード(約5,500m)のロープを数本使い行われるロープ染色から、どれくらいのデニム生地が作られるでしょうか?

 

(*現在は、生産効率を最大化する為に、スルーザー織機という2幅の生地が同時に織れる機械を使用する事が条件としてあります。この2幅がキモです。)

 

デニムのスタンダードな13オンスを例にあげて見てみましょう。

 

*デニム1幅を織るには、8本ほどのロープが使用されます。

*デニム1幅に使われる経糸は、約600本/ロープ × 8本 = 約4,800本 の経糸が必要になります。→1幅 4,800本 = 1幅 70.5インチの生機(キバタ)ができる。・・・キバタって、流通する前の段階です。

*デニム1反の生機の長さは、約68ヤード必要

長さ6,000ヤードのロープ 8本から、88反の生機生地ができる。

*使用する織機は、スルーザー織機なので、2幅分の 88反 × 2幅 = 176反 が必ずできる。→ 176反が生産ミニマム!

流通する生地1反は50mなので、176反 × 50m = 約8,800m が一回のロープ染色で出来上がる!

 

という事は・・・・・・1回のロープ染色に使用される、ロープの本数は16本ほどという事になりますね(笑)

 

8,800mは、一般的なジーンズが6,300本も生産できるんです。

 

 

デニムの製造には、ロープ染色が必須です。当たり前ですね。

製造現場には、経済ロットが必ずあります。

デニムのプロを語るなら、ロープ染色の経済ロットは覚えといて下さいね!

 

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